本記事では、オーガニック粉ミルク・無添加粉ミルクについて以下のポイントをまとめています。
- オーガニック粉ミルクのデメリットは?
- オーガニック粉ミルクの選び方は?
- 国産の無添加粉ミルクってあるの?
- おすすめのオーガニック粉ミルクは?
結論として、オーガニック粉ミルクには「価格が高い」といったデメリットはありますが、品質的なデメリットはほぼないと言えます。
しかし、実は国産のオーガニック粉ミルク、無添加粉ミルクは存在しません。(2023年7月現在)
粉ミルクに関しては海外の方がオーガニックや添加物に対して進んでいるため、赤ちゃんに少しでも安全なものを飲ませたい場合は、海外メーカーの製品を選択することをおすすめします。
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オーガニック粉ミルクとは?無添加とは違うの?
まず「オーガニック粉ミルク」と「非オーガニック粉ミルク」についてそれぞれ簡単に解説します。
オーガニック粉ミルクの特徴
オーガニック粉ミルクの特徴は以下の3点です。
- 有機飼料で育った牛の乳成分
- 添加物がほとんど入っていない
- 厳しい認証基準をクリアしている
オーガニック粉ミルクは、有機飼料(農薬を使わず栽培された飼料)で育てた牛やヤギの乳成分を原料としています。
さらに加工の段階でも厳しく管理され、化学的添加物がほとんど含まれていないことが特徴です。
また海外では「オーガニック商品」と認められるために厳しい基準が設けられており、この基準をクリアした「オーガニック認証マーク」が付いている粉ミルクは、公式の認証機関お墨付きの安全性が確保されているといえます。
非オーガニック粉ミルクの特徴
非オーガニック粉ミルクの特徴は以下の3点です。
- 非有機飼料で育った牛の乳成分
- 添加物が比較的多く含まれている
- メーカー毎の違いが少ない
通常の粉ミルクは、体に害のない規定の範囲内で、パーム油や遺伝子組み換え食品などの添加物が含まれています。
また安価に製造するために、乳牛の飼料に遺伝子組み換え作物が使用されている場合もあります。
国産の粉ミルクの場合は、厚生労働省によって栄養成分の基準が定められているため、メーカー毎・製品毎の違いは実はあまりありません。
「オーガニック=無添加」ではない
オーガニックとは、有機栽培(化学農薬や化学飼料を使わない方法)で生産した農産品のことを指します。
一方で無添加とは、添加物が使用されていない状態のことを指します。
そのため、オーガニックと無添加は混同されがちですが、全く意味合いが異なります。
添加物は、着色料・保存料・香料・防腐剤・製品機能を高めるための物質などを指しますので、無添加食品はこれらすべてが無添加の場合もあれば、「保存料無添加」のように、ある特定の添加物が無添加という場合もあります。
添加物には様々な種類がありますので、もし無添加を希望されていて心配な場合は、面倒ですが製品1つ1つの成分表をしっかりチェックしてからの購入が安心です。
また日本では安全と言われていても海外の基準では使用禁止の添加物などもありますので、添加物は極力含まれていない製品を選ぶことをお勧めします。
オーガニック粉ミルクや無添加粉ミルクは国産にはない
現在、オーガニック粉ミルクや無添加粉ミルクとして販売されている国産の粉ミルクはありません。
例えばオーガニックの基準の1つとして、遺伝子組換え食品の使用が禁止されていますが、国産の粉ミルクの多くに遺伝子組換え食品が原料として使われています。
また添加物においても、パーム油や亜硝酸ナトリウムなどが含まれており、大量摂取すると発がん性物質に変化したりアレルギーの原因になると言われている添加物もあります。
通常、粉ミルクに含まれる量では体に害はないと言われていますが、商品によっては10種類以上も添加物が含まれているものもあります。
赤ちゃんにできるだけ遺伝子組換え食品や添加物を摂取させたくない方は、海外メーカーのオーガニック粉ミルクを選ぶと安心です。
オーガニック粉ミルクのデメリット
安全性の高いオーガニック粉ミルクですが、デメリットが2つあります。
- 値段が高い
- 届くまでに時間がかかる
①普通の粉ミルクより値段が高い
オーガニックの粉ミルクは、国産の粉ミルクよりおよそ3倍ほど値段が高くなっています。
有機飼料の栽培など製造に時間と手間がかかることや、海外製品のため輸入費用がかかることが原因と考えられます。
粉ミルクは毎日消費するものなので、コスト面では大きな負担となりますね。
②家に届くまでに時間がかかる
オーガニック粉ミルクは、薬局や赤ちゃん用品店での取り扱いがなく、原則オンラインショップでの購入でしか手に入りません。
海外からの発送となる場合が多く、例えばオーストラリアからだと発送後1週間〜4週間かかります。
在庫切れの場合はさらに時間がかかるので、余裕を持った注文が必要です。
オーガニック粉ミルクの悪い口コミ
オーガニック粉ミルクの悪い口コミとしては、値段の高さに関するものが圧倒的に多いです。
「健康に良い物を与えたいけれど、金銭的に厳しい」と悩む方が多いようです。
オーガニック粉ミルクのメリット
デメリットがある一方で、メリットとして以下の4つが挙げられます。
- 安全性が高い
- 初乳に近い成分のものもある
- 便秘改善・皮膚疾患改善に効果的
- 環境保全にも貢献できる
①安全性が高く安心して飲ませられる
オーガニック粉ミルクは、原料の成分がオーガニックなだけでなく、加工にも厳しい基準が設けられています。
保存料、着色料、農薬、ホルモン剤、遺伝子組換えが不使用なだけでなく、添加物なども極力含まれていません。
身体に影響する要素を極力排除しながらも、栄養成分はしっかり満たされているため、産まれたての赤ちゃんにも安心して飲ませられる粉ミルクです。
②初乳の成分に近いミルクもある
オーガニック粉ミルクの中には、産後約二週間に出る初乳に近い成分で作られたミルクもあります。
初乳は赤ちゃんの免疫機能の形成に特に効果的な栄養成分が含まれていると言われますが、母乳が出ない・赤ちゃんがうまく飲めない場合でも、初乳に近いオーガニック粉ミルクを選べば母乳と同じように赤ちゃんに栄養を届けることができます。
③赤ちゃんの便秘改善・皮膚疾患改善が期待できる
オーガニック粉ミルクの中には、赤ちゃんの腸内環境を整えるのに優れた商品もあります。
消化・吸収に優れていたり、腸内の乳酸菌のエサとなるオリゴ糖が生きたまま腸に届くタイプのオーガニック粉ミルクは、赤ちゃんの便秘改善に効果があります。
また一般的にオーガニック粉ミルクは、アトピー等のアレルギーの原因にもなるような添加物が入っていないので、肌の弱い赤ちゃんが飲んでも皮膚トラブルが起きないメリットがあります。
④オーガニック製品を選ぶことで環境保全にもつながる
オーガニック製品は化学肥料や農薬を使わない栽培・加工方法を取り入れています。
身体に害がないだけでなく、大気・水・土壌汚染から環境を守り、生態系を崩さない栽培方法です。
つまりオーガニック粉ミルクを選ぶことは、赤ちゃんの安心安全だけでなく、地球や生態系を守る行動にもつながります。
オーガニック粉ミルクの良い口コミ
実際にオーガニック粉ミルクを愛用している方からは、子供の食いつきが良い、大人が飲んでもおいしい、といった声が上がっています。
オーガニックの粉ミルクの選び方のポイント
オーガニック粉ミルクを選ぶ際のポイントを7点ご紹介します。
- 牛ミルクか?山羊ミルクか?
- 牧草飼育か?穀物飼育か?
- オーガニック認証取得をしているか
- 遺伝子組み換えをしていないか
- 添加物が過剰に使用されていないか
- どんな容器が使われているか
- お湯に溶けやすいか
メーカー毎、製品ごとに満たしているポイントが異なりますので、ご自身が何を重視するかで選ぶと良いですよ!
①牛ミルクか?山羊ミルクか?
粉ミルクは基本的に牛ミルクですが、オーガニックの粉ミルクには山羊ミルクのものもあります。
アレルギーの心配がある赤ちゃんには山羊ミルクがオススメです。さらに、牛ミルクと比べ消化機能が未熟な乳児も消化しやすく、下痢や便秘になりにくいことも特長です。
②牧草飼育か?穀物飼育か?
オーガニック粉ミルクには、牧草飼育のミルクと穀物飼育のミルクの2種類があります。
牧草飼育のミルクは、母乳に近い脂肪が多く栄養価も高いため、免疫・骨・血糖値などのあらゆる点で赤ちゃんに良いとされています。
牧草飼育は穀物飼育よりも、手間やコストが掛かるためまだまだ穀物飼育が主流となっています。
どちらの粉ミルクもオーガニック製品ではありますが、牧草飼育の粉ミルクは穀物飼育の粉ミルクより栄養がたくさん含まれているため、赤ちゃんの成長面でのメリットが多いといわれています。
③オーガニック認証取得をしているか
海外のオーガニックとして売られている粉ミルクには、USDAオーガニック(アメリカ)やNASSA(オーストラリア)、demeter(ドイツ)など、国によってそれぞれオーガニック認証マークが付いています。
認証マークは、認証機関が定めた厳しい基準をクリアした製品である証ですので、購入する際には、オーガニック認証マークがきちんと付いているかを確認しましょう。
④遺伝子組み換えをしていないか
遺伝子組み換えとは、遺伝子を組み換えて新たな性質を持たせることで、害虫に強くしたり栄養素を高めたり、生産者や消費者が求める要素を効果的に満たす方法の1つです。
遺伝子組み換え作物は、過剰摂取することで健康被害が出たり、生態系を崩したりする可能性が指摘されています。
人体への影響についてはまだ解明されていない部分も多いため、赤ちゃんにはできるだけ不自然に作られたものでない、安全性が立証されたものを選びましょう。
⑤添加物が過剰に使用されていないか
国産の粉ミルクには多くの添加物が使われており、少ないメーカーでも10種類以上の添加物を含んでいます。
一方でオーガニック粉ミルクは、添加物が最低限に抑えられています。
着色料や保存料なども使われていない製品が多いので、併せて確認することをおすすめします。
⑥どんな容器が使われているか
国産の粉ミルクは缶タイプが主流ですが、海外では「BPAフリー」などと印字されている容器が多くあります。
近年、BPAが使われた容器から飲食物に移り、妊婦や乳幼児が摂取することで健康被害が出る懸念が指摘されています。
そのため赤ちゃんの粉ミルクの容器は、できればBPAフリーのものが安心です。
※BPAとは、プラスチックの一種であるポリカーボネート、エポキシ樹脂の原料として使用される「ビスフェノールA」という化学物質のこと。
⑦お湯に溶けやすいか
日本の粉ミルクよりは溶けにくいと言われるオーガニック粉ミルクですが、その中でも溶けやすいと評判のものや、実際に使っている人の口コミもありますのでぜひ参考にしましょう。
オーガニック粉ミルクはどれがいい?おすすめ7選
国産製品の取り扱いがないこともあり、オーガニック粉ミルクを使用している方は少ないので、どの製品を選べばよいか迷ってしまいますよね。
そこで、信頼できるメーカーのおすすめ製品7選と、製品ごとの特徴をご紹介します。
bubs organic(バブズオーガニック)【オーストラリア】
bubs organic(バブズオーガニック)は、ニュージーランドの広大な自然の中で放牧された牛ミルクを使い、オーストラリア国内で製造されています。
牛が牧草飼育(グラスフェッド)であることが特徴で、溶けにくいと言われるオーガニック粉ミルクの中でも、溶けやすく調乳のしやすいように作られているので、初めてのミルク育児にも安心です。
- ニュージーランドで牧草飼育された牛
- オーストラリアのオーガニック認証機関「NASSA認証」取得
- 保存料・着色料不使用、無農薬、完全有機栽培、ホルモン剤・遺伝子組換え不使用
- 溶けやすい
- 対象年齢 0~6カ月/6~12カ月/1~3歳
- 内容量 800g(BPAフリー)
Bellamy’s Organic(ベラミーズ オーガニック)【オーストラリア】
「Bellamy’s Organic(ベラミーズ オーガニック)」はオーストラリアのオーガニック粉ミルクのブランドです。
オーストラリアのオーガニック認証機関「NASSA認証」を取得しており、原料は無農薬・無化学肥料・遺伝子組み換え不使用の安心できる粉ミルクです。
さらに、原料のミルクを作る牛にもホルモン剤を使っていないのもポイントです。
使いやすさの面でも、溶けやすいと評判の粉ミルクです。
- 保存料・着色料不使用、無農薬、完全有機栽培、ホルモン剤・遺伝子組換え不使用
- 溶けやすい
- 消化・吸収が良い
- 対象年齢 0~6カ月/6~12カ月/1~3歳
- 内容量 900g
- 缶タイプ(BPAフリー)
Holle(ホレ)【スイス】
スイスの老舗オーガニック粉ミルクのメーカー「Holle(ホレ)」。
自然に逆らわない伝統的なドイツの「バイオダイナミック農法」で栽培された原料を使っています。
アルプス地域の壮大な自然の中で放牧された牛のミルクを使用し、無農薬・無化学肥料のこだわりの粉ミルクは、海外のオーガニックの粉ミルクを初めて飲む赤ちゃんにも安心してあげられます。
Holle(ホレ)の粉ミルクには、牛ミルクの他にも母乳に近いヤギミルクを原料にしたものがあり、牛ミルクアレルギーの赤ちゃんにもオススメです。
- 保存料・着色料不使用、無農薬、完全有機栽培、ホルモン剤・遺伝子組換え不使用
- 大自然に放牧されたストレスフリーな牛ミルクを使用
- 初乳用のプレ粉ミルクがある
- 牛ミルクとヤギミルクがある
- 対象年齢 0~6カ月/6~12カ月/1~3歳
- 内容量 400g
- 箱タイプ
HiPP(ヒップ)【ドイツ】
ドイツの粉ミルク・ベビー用品メーカーの「HiPP(ヒップ)」では、無農薬・無化学肥料の草原を餌として、かつホルモン剤などを投与していない牛から摂れるミルクから粉ミルクを作っています。
HiPP(ヒップ)の粉ミルクは、厳しいEUのオーガニック基準をクリアしており、安心して赤ちゃんに飲ませられる粉ミルクです。
「アレルギー対応の粉ミルク」など様々な種類があり、「初乳用のプレミルク」には赤ちゃんに必要な栄養素がぎゅっと詰まっていて、初乳をあげられなかったママにオススメです。
さらに、他のオーガニック粉ミルクに比べると手に取りやすい価格なことや、HiPPJapanのサイトから購入すると日本語の説明書ももらえるので安心して扱うことができます。
- 無農薬、有機栽培、ホルモン剤・遺伝子組換え不使用
- 取り扱う粉ミルクの種類が豊富
- 世界60カ国で飲まれている
- 対象年齢 0~6カ月/6~12カ月/1~3歳/3歳~
- 内容量 600g
- 箱タイプ
EARTH’S BEST(アースズベスト)【アメリカ】
「EARTH’S BEST(アースズベスト)」は、アメリカのオーガニックベビーフードで有名なブランドです。
アメリカでも厳しい「USDAオーガニック認証」を取得している粉ミルクです。
牛の粉ミルクだけでなく、アレルギーなどで牛ミルクが飲めない赤ちゃんのためにソイミルクや低ラクトースの粉ミルクなどの取り扱いもあり、種類が豊富です。
ネットだけでなく、日本の輸入系スーパーにも置いてあることがあるようです。
- 成長ホルモンや抗生物質を投与していない牛のミルクを使用
- ソイミルクや低ラクトースなど粉ミルクの種類が豊富
- 日本の輸入系スーパーで取り扱いあり
- 対象年齢 2か月~1歳
- 内容量 595g
- 缶タイプ
HAPPY FAMILY ORGANICS(ハッピーファミリーオーガニクス)【アメリカ】
アメリカの大手ベビーフードメーカーの「HAPPY FAMILY ORGANICS(ハッピーファミリーオーガニクス)」。
USDAオーガニック認証を取得した粉ミルクで、母乳にも含まれているプレバイオティクスという、消化を助ける成分が含まれているのが特徴です。
グルテンフリーで、コーンシロップ固形物無添加、遺伝子組換不使用、有機農場で育てられた牛のミルクを使用するなどこだわりのつまった粉ミルクです。
- 母乳をお手本にした粉ミルク
- 遺伝子組み換え不使用
- 国際品質保証認定オーガニック
- 年齢対象 0カ月~1歳
- 内容量 595g
- パックタイプ(BPAフリー)
Nature’s One(ネイチャーズワン)【アメリカ】
「Nature’s One(ネイチャーズワン)」は、粉ミルクやオムツなどの子供に関する製品の製造や販売をしています。
アメリカのUSDAオーガニック認証を取得しており、遺伝子組換不使用、グルテンやコーンシロップも不使用の粉ミルクです。
ユダヤ教の方も安心して飲めるコーシャ(ユダヤ教徒が食べても良い「清浄な食品」)です。赤ちゃんに必要な栄養もきちんと配慮されています。
- 遺伝子組換不使用、グルテン・コーンシロップ不使用
- ユダヤ教徒の方もOK
- 年齢対象 1歳~3歳
- 内容量 360g
- 缶タイプ
オーガニック粉ミルクを日本で買う方法
現在、国産のオーガニック粉ミルクはひとつもありません。
また海外メーカーのオーガニック粉ミルクも、通常店頭では販売されていないため、オンラインでの購入が基本となります。
基本的には「オーガニック粉ミルクはどれがいい?おすすめ7選」の商品リンクから購入するのが一番ですが、やや高めですが以下のオンラインショップからでも購入できます。
- 公式通販サイト
- iHerb(https://jp.iherb.com/)
- ナチュラルカート( https://naturacart.com/)
- 楽天市場など
iHerb、ナチュラルカートはオーガニック商品をセレクトしているオンラインショップです。
ショップによって取り扱い商品が異なる場合がありますので、欲しい商品がない場合は別のサイトで探してみてくださいね。
オーガニック粉ミルクのデメリットは?まとめ
本記事では、オーガニック粉ミルク・無添加粉ミルクの特徴や選び方、おすすめ商品をご紹介しました。
国産の粉ミルクでも国の基準はクリアしていますが、添加物については解明されていない健康影響もあるため、赤ちゃんにより安全なものを選ぶのであれば、海外メーカーのオーガニック粉ミルクを検討してはいかがでしょうか。
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